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白い森、あたたかい冬の日々~くずまき・子どもESDウインタースクール①~

★2011年12月25~27日に行われた「くずまき・子どもESDウインタースクール」の活動報告記事です。
若干長い記事なので、お時間があるときに読んでみてください。





昨年の12月25日~28日、初の冬季ESDスクール、「くずまき・子どもESDウインタースクール」が開催されました。

当日、白い雪に覆われた森と風のがっこうに、岩手県内外から集まった13人の子どもたちが送迎バスから降り立ちました。
下は小学校4年生から上は中学校1年生まで、過去のESDスクールに参加したことのある子も多くいます。
初めて森風を訪れた子は、「なんだろうここは」という不思議そうな表情を顔に浮かべています。


開校式の始まりです。

グループ分けの後、おんちゃんこと吉成(森と風のがっこう代表)、3日間を通じて生活を共にしながら講師を務めてくれるたけちゃんこと武内賢二さん(ソーラーワールド代表)、森と風のがっこうスタッフが揃い、自分が好きなものと嫌いなものを発表しながら自己紹介をしていきます。

森と風のがっこう校歌「伝説の広場のうた」を歌うときも、過去に何度も歌い慣れている子が多く、最初からよく声が出ています。

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<おんちゃんの読み聞かせ。絵本は『ちいさなふゆのほん』>

おんちゃんによる冬の森の中での楽しみを教えてくれる絵本の読み聞かせのあと、スノーシューを履いて冬の森の探検に繰り出します。

雪に足を取られることなく雪の上を歩くことができるスノーシューは、雪が無い季節に比べると高い目線になることができます。
「子育て」と「循環」の森に足を踏み入れると、春から秋にかけては笹が多くて歩きにくかった箇所にも雪が積もり、その上をスノーシューで歩けるようになっていました。

DSCF2060.jpg
<スノーシューを履いて川べりへ降りていきます>

最初は「歩きにくい」と言っていた子も、すっかりスノーシューが気に入った様子。
氷が張った川辺に下りていき、浮石ならぬ浮雪の上に飛び乗ったり、雪が積もっておまんじゅうのような丸い形に変わった岩を的に見立てて小石を投げたり。

夏や秋とは全く違う表情を見せる冬の白い森の中で、楽しんでいます。

もちろん言うまでもなく、断続的に頭の上を誰かが投げた雪玉が飛び交い、気が付けば帽子やスキーウェアーが真っ白になっている子どもの姿も多くみられました(大人も例外ではありません)。

IMG_3651.jpg
<雪の上に寝転がると気持ちがいいんだよね~>

探検を終えて、森と風のがっこうに帰ってきました。葛巻町内でとれた木質燃料を利用したペレットストーブで身体を温めます。校庭にはロケットストーブが置かれ、マシュマロ入りのホットココアが温められました。


IMG_3652.jpg
<熱効率の高いロケットストーブでココアを温めます>

冬の森と風のがっこうは-10℃以下まで下がる寒い環境にありますが、森の資源である薪などの木質燃料を活用することで、冬でも快適に過ごすことができます。
森から与えてもらった燃料が作り出す温かみに常に触れる冬の生活は、春夏秋のどの季節よりも、自然と生活が近しい関係にあることを感じることができます。


ひと息ついてから、おんちゃんとたけちゃんのお話が始まります。

おんちゃんのお話は、3.11の震災による津波で被災した山田町の保育園にクリスマスツリーを持っていったエピソードから始まりました。

君たちが大人になってから今の時代を振り返った時に、いろんな変化がおきていたことがわかると思う。
私たちは原子力発電の電気が無いと生きられない、と教えられてきましたが、全国の原子力発電所の10%だけが稼働している状況でも、私たちは生きています。

生活が楽しくなくなったら生きている甲斐が無い。でもこの生活の楽しさを成り立たせるためにはどれくらいの電気が必要か、僕たち大人は今まで一切考えてこなかった。

楽しい生活をどうやったら成り立たせることができるか、よく注意深く物事を見て、みんなには考えてほしい。それを考えながら大人にならないと、また元の世界に戻ってしまう。
そうおんちゃんは話します。

みんなの身の回りで大変なことが起きて、辛いことも悲しいこともあるとおもうけど、未来に向けていいことも始まっています。

神奈川県の小田原や長野県の小諸では自然エネルギーを利用して電気をつくって、食べ物も自分たちでつくって生きていける場所がつくられています。

森と風の学校では、森づくりが始まりました。たけちゃんのおかげで来年70枚から100枚ぐらいの太陽光パネルもとりつけられます。

自分たちが頑張って、いままでひとに頼っていた分、自分たちでなんとかして、自分たちの未来を自分たちでデザインしよう。それが森と風のがっこうを10年前につくった時の考え方だからね。

おんちゃんの言葉に、子どもたちは集中して耳を傾けていました。

DSCF2920.jpg
<おんちゃんが掲げる3つのテーマ>

また、今回のウインタースクールの3つのテーマも発表されました。以下が3つのテーマと、おんちゃんのコメントです。
『森と生活』:「森と生活っていうのは繋がっているんだよ、っていうことをみんなに意識してもらいたい」

『ほんとうのたべもの』:「これは宮澤賢治さんが行った言葉。ほんとうのたべものとはなんでしょう。3日間生活したらわかると思います」

『やったひとだけが得をする』:「みんなが小学生や中学生のうちに、見たり、たけちゃんから聞いたり、体験したことっていうのは絶対に後で役に立つと思います。みんなここに来ただけで丸儲けだよ」


そして武内さんにバトンタッチし、スライドを用いた、「たけちゃんの自然エネルギーの話」が始まりました。

原子力発電所の事故は本当に大変なことになってしまった。
おんちゃんと同じくたけちゃんも、原子力発電所事故の問題に真っ向から向き合い、子どもたちに語りかけてくれました。

僕たちの世代は責任を持って、今の事故をなるべく元に戻せるように頑張らなければならない。だけどいまみたいな社会システムじゃなくて、本当に楽しくみんなが生活できる新しい社会システムをつくるのはみんなです。

その社会をどうやってつくるかというヒントこの森と風のがっこうにある。食べ物や遊びの中から楽しい生活を突き詰めていけば、新しい社会ができるかもしれない。

そうお話します。

DSCF2923.jpg
<見慣れない外国の写真に子どもたちは興味津々です>

森の中が楽しかったひとは?との質問には、子どもたち全員が手を挙げました。
森は楽しいばかりではなく、私たちが生きていくのに必要なエネルギーをつくってくれます。

生活するうえで必要なエネルギーを森からとって生活することが、新しい社会のひとつの形になるのではないか。
そしてその一つの例として、たけちゃんが訪れたオーストリアの写真がスライドに写し出されました。

オーストリアは今から10年前、森と暮らす社会へ少しずつ変えていこうと決めた国です。オーストリアの森の風景は日本の森の風景とほとんど変わりません。

しかし木を切る現場にはノルディックスキーのコースがあり、薪になりかけた木材が積み上がったすぐそばにスキーヤーのための休憩用のベンチがあります。

日本の森は木を切るところには近づくな、という雰囲気がありますが、オーストリアの森は木を切るときは危ないから近寄るな、だけど木を切り終わったらそこでみんなで遊ぼう。そういう雰囲気があると、武内さんは語ります。

また、築400年の家の中で150年前から使われているキッチンストーブが備え付けられたお家を訪問した時のエピソードが紹介されます。

住民の方に「日本はどういう暖房を使っていますか」と聞かれ、武内さんは「普通の家は石油や電気を燃料に使っている」と答えたところ、日本に木はないのか、近くに木があるならどうして木を使わないんだと驚かれたといいます。

このウインタースクールでは薪を使って、自分たちが使うエネルギーがどうやって作られたのか考えながら、自分たちでつくった電気でも生活ができることを体験してもらいたい。

そして森と風のがっこうの中から好きなもの、新しい発見を探してほしい。
武内さんは優しくそう訴えかけながら、話を終えました。


その後は薪を使ったお風呂焚きを行い、食事作りのお手伝いもしながら、みんなで温かい鍋料理を囲みました。

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<食事づくりのあと、みんなで美味しく楽しくご飯を食べます>

当初予定していた白い森のXmasパーティーは、入念な準備を行い、スクールのクライマックスとして翌日の夜に盛大に開催することになりました。


DSCF2928.jpg
<夕食の片づけを終えたら、森風名物ハンカチ落とし開始!>

この半日の間に子どもたちはすっかり打ち解けあい、楽しそうに寒い冬の温かい夜を過ごしていました。


~その②へつづく~




続きはこちらから→森で働こう、森から頂こう、森と暮らそう~くずまき・子どもESDウインタースクール②~


峯松(みねまつ)
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森と風のがっこう(NPO法人岩手子ども環境研究所)

Author:森と風のがっこう(NPO法人岩手子ども環境研究所)
『森と風のがっこう』
標高700m、10世帯の集落にある廃校を再利用したエコスクール。
自然エネルギーやパーマカルチャーを取り入れ、身の丈にあった循環型の生活が体験できる場づくりを進めています。
NPO法人 岩手子ども環境研究所が運営しています。

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