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森で働こう、森から頂こう、森と暮らそう~くずまき・子どもESDウインタースクール②~

★2011年12月25~27日に行われた「くずまき・子どもESDウインタースクール」の活動報告記事の第2弾です。
若干長い記事なので、お時間があるときに読んでみてください。

第1弾はこちら→白い森、あたたかい冬の日々~くずまき・子どもESDウインタースクール①~(別ウインドウで表示)




ウインタースクール2日目の朝を迎えました。

最初に子どもたちはたけちゃんこと武内さんから、クリスマスツリーとリースに飾るイルミネーションの電気を、太陽光発電でつくり出そうと呼びかけられます。

全員で協力しながらパネルと付属装置を校庭に運び出す、森風お馴染みの光景ですね。
武内さんによると冬の晴れた日に限っては、雪に反射する効果で夏よりも発電量が多くなるのだそうです。


DSCF2938.jpg
<太陽光発電所の所長になりたいひとは、森風においで!>



本日は森と生活との関わりを体感するために、「循環」の森で間伐と切り出した木の運び出し体験を行います。
講師の安孫自然塾代表の外久保蔦雄さんと、アシスタントを務める村上春美さんからご挨拶とお話がありました。


DSCF2940.jpg
<いつも優しく穏やかに山のことを教えてくれる、森の達人外久保さん>


山は悪い木を除伐し、手入れをしないとCO2の吸収効率が悪くなり、きれいな空気をつくり出す機能が働かなくなります。

山は必ずしもひとが入らない自然の状態のままが良いというわけではありません。
ひとが積極的に関わって手入れをしていくことが大切なのです。

子どもたちは外久保さんにそう教わりました。


ヘルメットをかぶり、山仕事道具を持って、準備万端で森の中に入っていきます。
初めてのこぎりを使う子もいましたが、みんな臆せずに進んで伐採作業にあたります。

どちらかというと女の子の方が、積極的に木を切りたがっていましたね。
女性たちの間にひそかに広まっているという林業ブームの片鱗を見た思いです。


IMG_3676.jpg
<幹が太い木は交代で、力を合わせて切ります>

男の子はというと、何人かは森に入るまでの間の坂道を上ってくる時点で「疲れた~」「もうだめ~」なんてへばった声を上げている始末です。

こら~、同性として情けないぞ男子~。


切った木は金属製の杭を木口に打ちつけ、杭につながったひもを引っぱって運び出します。
2011年8月のサマースクールで体験した子もいましたが、雪の上だと勝手も違うようです。

DSCF2964.jpg
<「カン引き」と呼ばれる運搬方法>

高台まで運び出すと、いよいよ架線の登場。森の入り口までワイヤーを使って運び下ろします。
集めてきた木をみんなでよいしょと持ち上げ、ひもに何本か束ねてワイヤーから吊るします。

IMG_3684.jpg
<木の重さを実感。みんなで力を合わせて持ち上げろ!>

細く見えて実際はズシリと重い。そんな木の重さを初めて体感し、驚く子もいました。
大人が架線を手繰り寄せていくと、重い木がするすると下りていきます。



高台の上から降ろす班と、川の対岸で受け取る班とで分かれますが、やはり受け取るときのほうが緊張があります。
大きな木が迫ってくる光景はなかなかダイナミックです。声を掛けあいながら、安全に気を配って木を下ろします。

DSCF2967.jpg
<ワイヤーを伝ってゆっくりと木が運ばれてきます>

規模は小規模ですが、本物の山仕事と同様の作業を行った子どもたち。
のこぎりで木を切るときに、最初はまっすぐ切れることができなかった子も、徐々にコツをつかんで切れるようになった、と達成感を感じている様子でした。


乾燥したミズナラの枯れ木を持ち帰り、ひと仕事終えた後のおいしいお昼ご飯を食べます。
すると村上さんから「君たちにラブレターを用意してきたよ」とドキドキしてしまうような発言が!

なんと子どもたち(と講師、スタッフ含め大人全員)にケサラン・パサランとクルミの実のお守りを持ってきていただいていたのです。山の達人からの、素敵なサプライズでした。

DSCF2988.jpg
<村上さんからの素敵なプレゼント>



午後は燻製づくりです。

講師はcafé森風のランチメニューにもたびたび登場、森風一同大好物のソーセージをつくる職人、峠舘さんです。
峠舘さんは修行のためドイツへ渡り、食肉を扱うドイツの国家資格フライシャーマイスターを取得した、日本でも指折りの職人さんです。

おんちゃんこと吉成からは子どもたちに、「職人の技を手と目で盗めよ!」とゲキが入ります。



森のキッチンで燻製づくりが始まります。

森からとってきたシラカバの皮で火をおこし、炭を入れた七輪を木製の燻製器に入れ、中を乾燥させます。
峠舘さんがもってきた大きな豚のモモ肉の塊をセットし、よく乾燥させます。

DSCF2092.jpg
<森の資源を使って火起こし!>

子どもたちは火加減を見ながら、森からとってきたミズナラの枯れ木をのこぎりでカットし、燻煙材をつくっていきます。
すべてはおいしいハムの燻製にありつくため。寒い冬の外の作業もまったく苦にならない様子。
食欲に勝るものなし!


肉が乾燥したら、燻製機を密閉し、先ほど切った燻煙材を用いて肉を煙でいぶすスモークの工程に移ります。
完成まで時間があるので、講堂で峠舘さんの職人修業時代のお話を、写真を見ながら聞きましょう。


ドイツ人はやる気がない人には一切ものをしゃべらないけど、頑張ってやっている人には怒り、殴り、ときには蹴ったりもする。

年齢なんか関係ない、仕事が出来なければ修行生よりも先にベテランの職人が辞めていく。

マイスターの資格がなければ、家が肉屋だろうと職人になることはできない。


完全実力主義の、厳しいドイツの職人の世界について語る峠舘さん。
子どもたちはぐいぐい引き込まれていきます。

華やかに飾られたお肉のパーティー用料理の写真が出ると「うまそう~!」と声を挙げますが、その料理をつくる前の1時間半のうちに豚や肉をさばくのがマイスターの試験だ、という峠舘さんのお話に、子どもたちは言葉を失ってしまいます。


ウインタースクールの後半でおんちゃんこと吉成は、峠舘さんが厳しい修行の日々に耐えられたのは日本で美味しいハムやソーセージをつくるんだ、自分で美味しいお肉を売るお店を持つんだという、自分の未来が想像できたからだと子どもたちに話しました。


未来が見えなければ、辛いままでは耐えられない。
だから未来を描くことが大切なんだ。そう述べます。

そしてその未来につながるのが、生活の中の楽しさであり、森と一緒に暮らす中でその楽しさを体験することが今回のスクールの一番の目的なのです。


燻製の火加減を見る合間に、子どもたちは二手に分かれ、「白い森のX’masパーティー」の準備を始めます。


朝に設置した太陽光パネルに貯まった電気で森の中に電飾を取りつけ、雪をくり抜いて中にろうそくを入れるスノーランタンをつくるチーム。

もう一方のチームは、お隣の牛飼いのこうすけさんにお願いしてわけていただいたドイツトウヒの枝を編んだクリスマスリースにオーナメントを飾りつけ、森の中で見つけた今回のイルミネーションのシンボルとなる木にかけてきます。


やがて燻製が完了しました。森のキッチンの囲炉裏で薪を使ってお湯を沸かし、スモークしたハムの中に熱が通るよう、ボイルします。

あつい湯気がモクモクとのぼるハムを峠舘さんが切り分けると、肉汁がじゅわじゅわー!
この瞬間は、まちがいなく今回のスクールのハイライトのひとつでした。

まるでサッカーワールドカップで代表チームの選手がゴールを決めたときのような歓声が、子どもたちから上がっていますよ。

DSCF3002.jpg
<思わずよだれが出てくる、美味しそうなハムカットの瞬間>

ハムをはじめサンドイッチやシチュー、ピラフにフルーツポンチと、子どもたちが大好きなご馳走がそろい、12月26日のちょっと遅めのクリスマスパーティーが開かれました。

ちなみに峠舘さんによると、ドイツでは12月24日から26日までがクリスマスシーズン。ドイツのお肉屋さんが1年で最も忙しくなる時期なのだそうです。なんという偶然の一致でしょう。


さぞや賑やかな食卓になると思いきや、子どもたちは黙々と、ひたすら食べることに熱中。
とくにハムの美味しさにみんな、言葉を失っている様子。

森から燃料となる木を切り出すところからはじめて、自分たちの力で火をおこし、料理をした子どもたち。
森へ感謝しながら、格別な美味しさを味わいます。

全員に均等にいき渡ったあと残ったハムの切れ端をめぐる争奪戦の光景については、言わずもがなです。
まばたきをしているあいだにお皿がきれいになる、魔法のような瞬間でした。


<みんなでお菓子の家の解体工事。美味しくいただきました>

そしてデザートには12月の「えほんの森できょうもあそぼう!」に登場した、お菓子の家がふるまわれました。
チーム対抗で、やはり熾烈なじゃんけん対決が行われ、交互に家の屋根や壁を崩しながら、楽しんでお家をいただきました。
満腹の大満足です。


そして食後。いよいよ、白い森へ出かけます。
夜の森は子どもたちにどんな表情を見せてくれるのでしょうか。



その③へつづく


峯松
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Author:森と風のがっこう(NPO法人岩手子ども環境研究所)
『森と風のがっこう』
標高700m、10世帯の集落にある廃校を再利用したエコスクール。
自然エネルギーやパーマカルチャーを取り入れ、身の丈にあった循環型の生活が体験できる場づくりを進めています。
NPO法人 岩手子ども環境研究所が運営しています。

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