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暗闇に光を照らせ!未来をつくろう~くずまき・子どもESDウインタースクール③~

★2011年12月25~27日に行われた「くずまき・子どもESDウインタースクール」の活動報告記事の第3弾、最終回です。
若干長い記事なので、お時間があるときに読んでみてください。

▼過去の記事はこちらから
第1弾→白い森、あたたかい冬の日々~くずまき・子どもESDウインタースクール①~
第2弾→森で働こう、森から頂こう、森と暮らそう~くずまき・子どもESDウインタースクール②~
(どちらも別ウインドウで表示)




夕ご飯の片づけを終えて、夜の森に向かいます。

雪でつくったキャンドルだけが足元を照らす幻想的で厳かな雰囲気のなかで、子どもたちは昼の森とはまったく違う、夜の森の姿を感じ取っているようです。

そしていよいよ、太陽光エネルギーを使ったイルミネーションの点灯式です。

「5,4,3,2,1!」というカウントダウンの掛け声が響き、川の対岸の森の木に吊るされたリースとその周りに飾り付けられたオーナメントが点灯。

優しい光で照らされた森の姿に、子どもたちは口々に「わぁっ!」「きれい!」と声を出し、感動している様子でした。
イルミネーションと同じく太陽光パネルで充電したバッテリーをとりつけたスピーカーからは、フォーレの「レクイエム」がBGMとして流れます。

おんちゃんこと吉成が川の岸辺に寝転がると子どもたちもその周りに集まり、手をつなぎ合って白い森の木々の隙間から見える、澄んだ夜空に輝く星を見上げていました。

外気が低くて寒いはずなのに、体の中からポカポカしてくるような幸せな心地よさを、味わうことができました。


そのあとは講堂に戻り、2チームに分かれて、子どもたちが発案したレクリエーション遊びで盛り上がりました。実に楽しい夜でしたね~。


DSCF3012.jpg
<暗い夜の森に灯りが浮かび上がります> 

DSCF2107.jpg
<星空を見上げるおんちゃんと子どもたち>




明けて3日目、ついに最終日。

最初に吉成が『だいじょうぶ?だいじょうぶさ!』という絵本を読みます。
ふたりの発明家が完成させたスーパーマシンから汚染物質があふれ出し世界中に広がってしまう、という内容の作品です。

この汚染物質は、「3.11の原子力発電所の事故で流れ出た汚染物質のことだと思った」と吉成は話します。
そして、「僕たちが生きている社会には光と影がある。みんながこれから大人になっていくときに、だんだん影は大きくなるかもしれないけど、光も大きくなるんだよ」

と、子どもたちに語りかけました。

DSCF3025.jpg
<絵本の読み聞かせの様子>

『だいじょうぶ?だいじょうぶさ!』が影を描いた絵本なら、こちらは光だと思う、と言いながらもう1冊の絵本、『森の絵本』を読みます。森の中での「発見」や「気付き」を感じることを教えてくれる絵本です。


本当のあるべき社会とはなにか。
吉成は子どもたちに、「楽しいことや、楽しいことをするひとを支え合うのが本当の社会」なのだと教えます。

原子力発電所事故により今は「君たちが生きているあいだ、大きな重みを背負って生きていかなければならない社会になった」のだと伝えます。
しかし、そんな社会で生きていかざるを得ない状況にあっても、「楽しいこと、生活の中でできることはたくさんある」のだと、子どもたちに語りかけました。

吉成は黒板に「君の一番大切なものは何ですか?」という『森の絵本』の中に出てくる一文を書き、子どもたちにいま自分が一番大切にしていることを、言葉や絵にして描いてほしいと投げかけます。


DSCF3030.jpg
<大人も子どもも集中して、自分の大切なことを書きいれていきます>


静かな作業の時間の後、全員で円座になり、描いたことを発表していきます。

「家族」や「友達」と答える子が多く、地震を経験したことで、身近な人とのつながりを強く意識した、と子どもたちは話していました。

また、「自然」や「自然の中の風景」と答える子も少なくありませんでした。
3日間森と密接な生活をおくるなかで、自然を身近に感じることができたのでしょうか。

たけちゃんこと武内さんは家族と自然エネルギーを使って楽しく生活すること、吉成は前日の夜の、森の中での思い出を大切にしていると発表しました。


DSCF3047.jpg
<ひとりひとりが大切なことを発表していく>




続いて、武内さんのお話が始まります。

「この3日間、みんなは森からエネルギーをとってきて、楽しみながら生活をしたよね。スーパーマシンが無くても生活できちゃったんだよね」と話し、その経験を大事にしながら大人になってほしい、と語りかけました。

また、武内さんは自身が子どもの頃の、学校が終わって家に帰ってきてからもこなさなければならなかった、家のお風呂焚きの仕事についてもお話ししてくれました。

毎日の仕事であるお風呂焚きが嫌で嫌で仕方がなかったそうですが、そういった経験があったからこそ「どうやって火をつけて生活していくか」ということを考えるようになり、やがていまの生き方や生活の大元になったのだといいます。


最後に武内さんは、バングラディシュに住む11歳の、ひとりの女の子が写った写真を見せてくれました。
彼女は集落のバイオガスシステムの責任者で、見学に来た大人たちに生き生きと、自信に満ち溢れた顔でシステムの説明をしていったそうです。

彼女に「自分が一番大切にしていることは?」と聞けば、必ず「バイオガスプラント」と答えると思うと、武内さんはいいます。

「自分でエネルギーをつくることができるということ、楽しみながら生活することができるということ、そして森と生活の近さを感じたことを一緒に頭に入れておけば、これからの将来の楽しいことを描いた絵が何枚も描けるんじゃないかな」。

そう締めくくっていただきました。


DSCF3057.jpg
<たけちゃんからの最後のお話>




すべての講座を終えて、最後は子どもたちのリクエストにより、送迎バスの出発時刻まで「瞬間劇場」が行われました。
想像力を駆使して自分を表現することになんら躊躇することなく、子どもたちは全力でその「瞬間」を楽しんでいました。

森と密接に関わる生活の中で、多くの子が解放感を感じていたのかもしれません。

DSCF2132.jpg
<瞬間劇場、お題は「競馬レース、ハナ差で決着!」。素晴らしい表現力!>


森と風のがっこうの校歌「伝説の広場のうた」を歌い、いよいよお別れの時間。みんなで校庭に出ます。

すると、森と風のがっこうの裏テーマソング(?)、おんちゃんが大好きな忌野清志郎の「サマータイム・ブルース」が、太陽光パネルで充電した電池を使ったスピーカーから流れてきました。

「このうた、何?」とポカンとする子も多いのですが、大人たちはノリノリです。
去年のサマースクールでこの曲を気にいった男の子のリクエストに応えた選曲でした。

社会の影の部分を、まるで光を当てるように陽気な調子で歌い上げるこの曲は、ある意味今回のスクールのエンディングテーマにふさわしい楽曲だったのかもしれませんね。


IMG_3744.jpg
<最後にみんなでポーズを決めて、記念撮影!>


森と一緒に生活し、森の中で楽しみを見つけ出して過ごした3日間。
森のエネルギーを利用することで、寒さもさほど気にならないほどの暖かさを感じながら、
快適に過ごすことができました。

これから先、決して明るいだけとはいえない未来が私たちを待ち構えています。
私たち大人は一喜一憂、前進と後退を繰り返しながら、自分たちの社会がつくりあげた負の遺産と向き合っていかなければなりません。

今回のスクールに参加した子どもたちは、全力で楽しみながら森と関わり合い、様々な体験をしました。
この経験を活かして、明るく楽しい未来を自分たちの力で切り開いていくことでしょう。

そんな手ごたえを感じさせてくれるスクールになったと思っています。




2011年12月25日~27日開催「くずまき・子どもESDウインタースクール」の活動報告 おわり

峯松(みねまつ)

 
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Author:森と風のがっこう(NPO法人岩手子ども環境研究所)
『森と風のがっこう』
標高700m、10世帯の集落にある廃校を再利用したエコスクール。
自然エネルギーやパーマカルチャーを取り入れ、身の丈にあった循環型の生活が体験できる場づくりを進めています。
NPO法人 岩手子ども環境研究所が運営しています。

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